相続・遺言・家族信託についてなど皆様にお知らせしたいことを掲載しています。
家族信託と成年後見制度が比較されることがあります。特にそのコストについて。専門家の中には、「家族信託は費用が高い。成年後見は費用がほとんどかからず利用できますよ。」と言われることがあります。この指摘は一部は正しいです。確かに制度を導入するタイミングの費用は家族信託の方が高額になることが多いです。しかし、導入後のランニングコストについて考えると、事情は変わってきます。成年後見制度は、弁護士や司法書士等の専門家が後見人に就任した場合、ご本人が亡くなるまで永続的に後見人への報酬が発生します。例えば月額2万円の報酬だとして制度利用後10年間長生きしたとしたら240万円になります。後見監督人がいる場合も同様です。つまり、トータルの費用について言えば単純に比較することはできません。更に言えば、この二つの制度は利用局面や利用目的が必ずしも一緒ではないので比較すること自体望ましいとは思いません。コストだけではなく、どんな不安があって何を希望しているかを考え、その不安を解消し、希望を実現できる制度を選択することが最も重要なことだと思います。導入コストやランニングコストは制度選択の一要素に過ぎません。
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